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7話 赤錆の街、眠る少年

last update Last Updated: 2025-08-22 09:30:18

 ──工業地帯アッシュダストに辿り着いたのは、夜明けが近付く頃だった。

 空はまだ白み始めていなかったが、紺碧の闇は徐々に色を薄めてゆき、鉄屑と赤錆を混ぜ込んだような街の輪郭が、ぼんやりと浮かび上がっていた。

 ネクターは、飛行二輪のエンジンを切り、川沿いの土手に着地すると、前のめりに車体を押しながら帰路についた。

 居候先である叔母・ドリスの工房──ロウェル・ブルームまでは、ここから少しばかりの距離だ。

 入り組んだ路地を進み、工房の裏手に辿り着くと、ネクターは丸めて積んでいた毛布を取り出すと、彼を隠すように巻きつけ、側車から引き摺り下ろした。

 この時間、叔母はまだ眠っている。労働者の朝は早いとはいえ、夜が明けきる前から活動を始めるような人ではなかった。

 ネクターは静かに裏口を開け、彼を引き摺るようにして工房の中へと忍び込んだ。

 自室兼作業場は、裏口を入ってすぐの階段を上がった先にある。ネクターは毛布ごと抱え直し、腰を折り曲げながら、一段一段を慎重に登っていく。

 カタン、カタン──

 彼の編み上げ長靴が階段に触れる音が、静まり返った工房にやけに大きく響いた。

 叔母に見つかるわけにはいかない。

 やましさがあるのは否定できないし、何より得体の知れぬ彼を連れ帰ったことは、厄介事の火種にもなりかねなかった。

 階段を登りきったところで、ネクターは一度足を止めてひと息ついた。

 彼を毛布越しにぎゅっと抱きしめたその瞬間、ふと気付く。あの時──悪魔のような鋼鉄の姿を見せたにも関わらず、彼は驚くほど軽く、抱き心地は人と変わらぬ柔らかさだった。

 何の気なしに、ネクターはその感触を確かめるように、もう一度ぎゅうっと抱きしめたが、次の瞬間、はっと我に返る。

 そういえばこの毛布の中身は、男の形をしていたのだ──と。

 それも、唐突な口付けをしてきた相手である。

 思い返しただけで、頬が一気に熱を持ち、ネクターは勢いよく首を横に振った。

(な……なにしてるの、私!)

 その時、階下から玄関の軋む音と、ゆっくりとした足音が聞こえてくる。

 階段の下に現れたのは、寝間着姿の叔母──ドリスだった。

 長い赤銅色の髪は寝癖で爆発し、黒いナイトドレスは胸元が大きく開いていた。豊満な体躯に、その姿はまるで〝魔女〟そのもの。かつて母にそう呼ばれたのも、今なら納得できる。

 ネクターは毛布に包んだ青年が見つからぬよう、さりげなく背を向けた。

「あら、帰ったのかい。どうだったのかね冒険は?」

 眠たげな声で問いかける叔母に、ネクターは「楽しかった!」と、とっさに子どもじみた返答をする。

 その言葉に、叔母は溌剌とした笑い声を溢した。

「しかしあんた。ガラクタを持ち帰るなとあれほどいったのにまた……」

 ──見つかった。

 階下を覗き見ると、叔母はジトリとした目つきで睨んでいる。だが幸いにも、毛布の中の全貌までは気付かれていないようだった。

「随分な大荷物ね。運ぶの手伝おうか?」

「大丈夫よ。ほら、ドリス叔母さん、こないだ腰をまた痛めたばかりじゃなくて?」

 ネクターはあっさりと叔母の厚意をかわす。

 バレちゃまずいとは思う反面で、叔母の腰を心配するのも本当だった。

 叔母が苦笑するのを確認してから、ネクターは毛布を引き摺りながら階段を登りきった。

 そうして自室へ入り、灯りを点ける。工具やガラクタが散乱した床を蹴って道を作り、その先のソファへと青年を寝かせる。

 しかし、とんでもない緊張感だった。

 ネクターはその場でヘナヘナと力尽きてしゃがみ込む。 

「あああ……あのまま放っておいてもダメだろうし、連れて来ちゃったけど、本当にこれからどうしよう」

 蚊の鳴くように一人嘆くが、彼は暢気に眠っていて目を覚ます気配もない。

 スゥスゥと聞こえる寝息はとても穏やかで──寝顔だけ見ると、鋭い三白眼や鋼鉄の悪魔のような変貌などやはり想像できなかった。まして、どことなく幼く愛らくさえ見えてしまった。

 しかし、投げ出された彼の右手を見てネクターはギョッとした。

 あの時は地底の中で暗かった。だからろくに見ていなかったが……彼の右手の甲の上にはびっしりと褐色の幾何学模様が走っており、中央から外に向かって何らかの形を象っていたのだ。

 それが何を象っているかは分からない。見たところ、まるで地割れやヒビ割れのようにしか見えなくて……。

(刺青にしては鮮やかすぎる……不思議ね)

 少し興味深く思えて、紋様をなぞってみる。それが、こそばゆかったのだろうか。彼が寝ながらヒッヒと笑い声を溢すので、ネクターは慌てて手を引っ込めた。

 この様子ならば、まだ起きないだろう。

 今一度彼の様子を確認すると、ネクターはそっと部屋を出て、浴室に向かった。

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